
カラオケの履歴機能は、その端末でそれまでに入れた曲を新しい順に並べて見せてくれる画面です。曲名が思い出せないときの検索手段としてだけでなく、前に歌った曲をもう一度呼び出す近道としても使えます。ただし、どこまで遡れるのか、いつ消えるのかは機種と設定で変わります。履歴という機能の性質を整理して、実際に店で使うときの手順まで見ていきます。
履歴は「予約した曲の控え」である
履歴と呼ばれる画面が何を記録しているのか。多くの機種では、その端末(あるいはつながっているカラオケ本体)で予約された曲が、新しい順に積み上がっていきます。誰が歌ったかまでは区別しないのが普通で、居合わせた全員の曲が同じリストに混ざります。つまり履歴は「自分の記録」ではなく「その場の記録」です。
この性質は使いようによっては便利で、隣の人が入れた曲がよかったとき、曲名を聞き出さなくても履歴から辿れます。
呼び名も機種で違います。「履歴」「予約履歴」「歌った曲」など表記はまちまちで、メニューの階層も統一されていません。見当たらないときは、検索メニューの末尾と、設定・その他にあたる項目の両方を開いてみると見つかりやすくなります。
デンモクの使い方で触れた予約の仕組みと同じで、履歴もカラオケ本体側が持っている情報を端末が映しているだけです。だから端末を置いて別の端末を手に取っても、同じ履歴が見えます。
前回の続きから選ぶという使い方
履歴が本領を発揮するのは、探すためではなく選ぶためです。
カラオケを目の前にすると、歌える曲は何十曲もあるはずなのに一曲も思い浮かばない、ということが起こります。選択肢が多いほど決めきれなくなるのは人間の判断のくせのようなもので、カラオケに限りません。このとき履歴を開けば、候補が十数曲に絞られた状態で並びます。ゼロから思い出すより、並んだリストから消去法で選ぶほうがはるかに速い。
同じ夜のなかでも役に立ちます。一巡目に歌った曲の並びを見れば、その日の流れが分かります。しっとりした曲が続いているなら次はテンポのある曲にする、といった調整がしやすくなる。カラオケのご案内でも触れているように、聴き手のいる場では曲の並びそのものが一つの気配りになります。
予約したものの順番が回らずに終わる曲もあります。流れなかった曲は履歴に残らないのが普通なので、予約一覧に見えている段階で控えておくと、次の機会に迷わず入れられます。
自分の持ち歌を見つける
何度か歌って履歴を眺めていると、自分がどんな曲に戻ってくるのかが見えてきます。
持ち歌、十八番、定番。呼び方はいろいろありますが、要するに「迷ったときにこれを入れれば形になる曲」のことです。これは頭で決めるものではなく、結果として残るものに近い。歌って気持ちよかった曲、場が和んだ曲、最後まで息が続いた曲が、自然と何度も選ばれていきます。履歴はその積み重なりを目に見えるかたちにします。
持ち歌を三曲決めておくと、カラオケの心理的な負担はかなり軽くなります。テンポの速いもの、ゆっくりしたもの、誰でも知っているもの。この三方向に一曲ずつあれば、たいていの場面に対応できます。歌う・歌わないの選び方で書いたように歌わない選択も当然あっていいのですが、歌うと決めたときに手札が三つあるのは心強いものです。
自分の記録を確実に残すなら、履歴に頼りきらないほうが安全です。歌い終わった曲をスマートフォンのメモに一行足しておく。曲番号はメーカーごとに違うので、番号ではなく曲名と歌手名で控えておけば、機種が変わっても使えます。
履歴が消えるタイミング
履歴はいつまでも残るものではありません。ここを誤解していると「前に歌った曲が出てこない」と戸惑うことになります。
一般に、業務用カラオケの履歴は接客の区切りでリセットされる設計です。カラオケボックスなら部屋の利用終了時、飲食店なら電源を落としたときや翌日の営業開始時などです。次の利用者に前の人の曲が見えてしまわないようにするためで、プライバシーの観点からも理にかなっています。記録できる件数にも上限があり、多くの機種では数十曲ほどで古いものから押し出されていきます。
一方で、カラオケ各社が出しているスマートフォンのアプリや会員サービスには、歌った曲の記録を自分のアカウントに紐づけて残せる仕組みがあります。採点結果とあわせて保存できるものもあります。ただしこれは店に置かれた端末の履歴とは別の仕組みで、対応の有無は機種と契約によります。使えるかどうかは店ごとに違うので、その場で確かめるのが確実です。
カウンターだけの店では、機器の操作を店の人が担うことも多くあります。当店もカウンター8席の店で、デンモクの扱いに不慣れでも声をかけてもらえれば案内できます。履歴の画面がどこにあるかも機種によって違う以上、聞いてしまうのが早いことがあります。
次に来たときの楽しみ方
履歴という機能を、記録の道具ではなく予定の道具として見ると、少し違う使い方が見えてきます。
歌いきれなかった曲、キーが合わなくて途中で諦めた曲、隣の人が歌っていて「次は自分も」と思った曲。その夜のうちに書きとめておけば、それは次に来たときの持ち込み分になります。一晩で歌える曲数は限られますから、歌いたい曲が余るのはむしろ自然なことです。余らせたまま帰る、と考えると惜しいようですが、次の入口ができたと考えることもできます。
ひとりで訪れる場合も同じで、あらかじめ数曲を決めておけば、デンモクの前で探し続ける時間を減らせます。
キーを調整した曲なら、その設定値も控えておくと再現できます。半音下げが合ったのか、二つ下げたのか。数字を一つ覚えておくだけで、次の一曲目の入り方が変わります。
歌った曲が増えるほど、選ぶのは速くなり、外れにくくなります。履歴はそのための小さな足場です。
なお、当店は喫煙目的店のため、20歳未満の方はご入店いただけません。
よくあるご質問
カラオケの履歴には自分が歌った曲だけが残りますか?
多くの機種では、その端末やカラオケ本体で予約された曲がまとめて記録され、誰が入れたかは区別されません。居合わせた人の曲が同じリストに並ぶため、自分の曲だけを見たいときは他の人の曲を飛ばしながら確認することになります。
前に来たときに歌った曲は履歴に残っていますか?
一般に業務用カラオケの履歴は接客の区切りでリセットされる設計で、日をまたいで残らないのが普通です。記録件数にも上限があり、古いものから押し出されていきます。残しておきたい曲は、その場でメモしておくのが確実です。
歌った曲を自分で記録しておく方法はありますか?
曲名と歌手名をスマートフォンのメモに控えておくのが手軽です。曲番号はメーカーごとに違うため、番号ではなく曲名と歌手名のほうが、別の機種でもそのまま使えます。キーを変えた曲は設定値も一緒に書いておくと再現できます。
履歴の画面が見つからないときはどうすればよいですか?
呼び名もメニューの階層も機種によって違います。検索メニューの末尾と、設定やその他にあたる項目の両方を開いてみると見つかることが多いです。カウンターだけの店では店の人が機器を扱うことも多いので、声をかけてもらえれば案内できます。
関連するコラム
- カラオケデンモクの使い方 - 曲を入れる・予約する・取り消すカラオケ店で渡されるタッチパネル端末「デンモク」の使い方を、初めての人向けに操作だけに絞って説明します。曲名・歌手名・番号から探す三つの方法、予約という待ち行列の仕組み、入れた曲を取り消す手順、他の人の予約が見える画面の読み方まで。
- カラオケカラオケ - スナックの主要なエンターテインメントスナックのカラオケは、個室のカラオケボックスとは役割も作法も違います。飲食店に広まった歴史、聴き手がいることの意味、個室との違い、歌が苦手な人の過ごし方まで、スナックでカラオケが果たす役割を整理しました。
- はじめての方へ曲名が思い出せないとき - 歌詞や年代から探すカラオケで曲名がわからない曲を探す方法を、デンモクの検索機能に沿って整理しました。歌詞の一節、歌手名の部分一致、年代別ランキング、履歴。うろ覚えの記憶からどの入口を使えば辿り着けるのか、探し方のコツをまとめています。
- カラオケカラオケのキー設定のやり方 - 原曲が高いときの下げ方カラオケのキー設定のやり方を、音楽の仕組みから解説します。キーとは曲全体の高さのことで、半音という単位で上下します。原曲が高いときの下げ方、サビの最高音を基準にした数値の決め方、歌っている途中で変える際の注意点までまとめました。
監修: スナック ジュゴン公開

