
飲み屋の会計を見て、「チャージ」と「サービス料」が両方載っていて戸惑ったことはないでしょうか。どちらも飲み物とは別に付く料金なので混同されやすいのですが、この二つは性質がまったく違います。チャージとサービス料の違いは、ひとことで言えば「席に座ることへの料金」か「使った金額への上乗せ」かの差です。ここでは料金用語を一つずつ整理していきます。
チャージは席に対する料金
チャージ(charge)は、日本の飲食店では「席料」の意味で使われるのが一般的です。何を注文したかに関係なく、席に着いた時点で発生します。金額は人数で決まり、注文額の大小には連動しません。
チャージという料金が生まれた背景には、業態の性質があります。料理を出す飲食店は、注文された品数がそのまま売上になります。ところがスナックやバーのように、一杯の飲み物で長く過ごす業態では、飲み物の代金だけでは席を維持できません。空間、音響設備、働く人の時間。それらを飲み物の単価に薄く溶かし込むと一杯がひどく高くなるので、席の使用料として切り出したのがチャージだと考えると理解しやすくなります。
チャージの決まり方は店ごとにさまざまです。入店時に一律でかかる固定制、一定時間ごとに加算される時間制、飲み物とセットにして時間で区切る方式などがあります。詳しくはスナックの「チャージ」とはでも整理しています。
なお、居酒屋で言う「お通し代」も、料理という形をとってはいますが、機能としては席料に近いものです。小皿が出てくるかどうかの違いで、席に着いた時点で発生する点は共通しています。
サービス料は合計にかかる上乗せ
サービス料(service charge)は、飲食や席の代金の合計に対して一定の割合を掛けて加算される料金です。ホテルのレストランやラウンジでよく見られ、10%から20%程度の幅で設定されていることが多いとされます。
チャージとの決定的な違いは、計算の基準です。チャージは人数で決まる定額ですが、サービス料は使った金額に比例します。多く注文すればサービス料も増え、少なければ少なくなります。同じ席に同じ時間いても、注文次第で金額が変わるのがサービス料です。
この仕組みの由来は、欧米のチップ文化にさかのぼると説明されることが多いものです。本来は客が任意で渡していた心付けを、店側があらかじめ定率で会計に組み込むようにしたのがサービス料だという見方です。日本ではチップの習慣が根づかなかったため、代わりにサービス料という項目が定着しました。任意ではなく最初から決まった率で加算されるので、実質的には料金の一部です。
席料・テーブルチャージ・カバーチャージ
同じものを指す言葉がいくつもあることも、混乱の一因です。
| 言葉 | 意味するもの |
|---|---|
| チャージ | 席料全般。文脈によってはサービス料を含む意味で使われることもある |
| テーブルチャージ | テーブル席に着くことへの料金。席料とほぼ同義 |
| カバーチャージ | 主にバーやライブハウスで使われる席料の呼び方 |
| お通し代 | 小皿料理の形をとった席料 |
| 席料 | 上記をまとめた日本語の総称 |
カバーチャージの「カバー」は、もともと一人分の食卓のセッティングを指す言葉だったと言われます。呼び名が違っても、注文とは独立して人数分かかる料金という点は変わりません。
明細での見え方が変わる
同じ総額でも、チャージ方式かサービス料方式かで明細の見え方は変わります。
チャージ方式では、入店した時点で発生額の一部が確定します。一人あたりいくらと決まっているので、残りは注文した分だけです。金額の見通しが立てやすい代わりに、短時間で切り上げても席料は変わりません。
サービス料方式では、入店時点では加算額が読めません。注文額に比例して増えるため、明細の一番下で初めて総額が分かります。少しだけ飲んで帰るなら上乗せも小さく、長く過ごせば全体が膨らみます。
両方を取る店もあります。席料を取ったうえで、合計にサービス料を掛ける形です。この場合、サービス料の計算基準に席料が含まれるかどうかで金額が変わります。税の扱いも店によって表示方法が異なるため、表示価格が税込みか税別かは明細で確認できます。
当店は席料にあたるチャージのみで、サービス料は設けていません。会計の構成はスナックの料金の仕組みと料金にまとめています。
入る前に確かめられること
料金の不安は、聞き方を知っていれば入口で解消できます。確かめるとよいのは三点です。
一つ目は、席にかかる料金が定額か時間制かです。「チャージはおいくらですか」と聞けば、一人あたりの金額と、時間で加算されるかどうかが分かります。二つ目は、会計の合計に掛かる料金があるかどうかで、「サービス料はかかりますか」という一言で確認できます。三つ目は、カラオケやボトルなど、飲み物以外に別立てになる項目の有無です。
こうした質問は、店にとっても答え慣れているものです。料金表を店頭に出している店なら、そこに書かれていることも多いでしょう。はじめての方へでは入店から会計までの流れを、料金の見え方では料金表示の考え方を扱っています。
言葉の意味さえ分かってしまえば、明細は難しいものではありません。チャージは座ることへの料金、サービス料は使った額への上乗せ。この二つを見分けられるようになると、初めての店でも会計の見当がつくようになります。
なお、当店は喫煙目的店のため、20歳未満の方はご入店いただけません。
よくあるご質問
チャージとサービス料の違いは何ですか?
チャージは席に着いた時点で人数分かかる席料で、注文額とは連動しません。サービス料は飲食や席の代金の合計に一定の割合を掛けて加算される上乗せで、注文額に比例して増減します。
テーブルチャージやカバーチャージはチャージと別物ですか?
いずれも席料を指す呼び方で、意味はほぼ同じです。テーブルチャージはテーブル席、カバーチャージは主にバーやライブハウスで使われる言い方とされます。居酒屋のお通し代も、小皿料理の形をとった席料に近いものです。
サービス料の相場はどのくらいですか?
店によって異なりますが、ホテルのレストランやラウンジでは10%から20%程度で設定されていることが多いとされます。設けていない店もあるため、入店前に「サービス料はかかりますか」と聞くのが確実です。
当店にサービス料はかかりますか?
かかりません。席料にあたるチャージのみで、会計の合計に掛かる上乗せは設けていません。飲み物とカラオケは注文した分が加算されます。
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監修: スナック ジュゴン公開

