
二日酔いを防ぐ飲み方として昔から言われていることは数多くありますが、根拠のはっきりしたものと、言い伝えに近いものが混ざっています。最初に押さえたいのは、体が酒を処理する速さは基本的に変えられないという点です。処理しきれなかった分が翌朝まで持ち越される。できることは、持ち越す量を減らすことと、処理を邪魔しないことの二つに整理できます。
分解の速さは変えられない、変えられるのは量とペース
飲んだアルコールは胃と小腸から吸収されて血液に入り、主に肝臓で分解されます。一般に、この速度には個人差があり、遺伝的な体質で大きく違うとされています。東アジアには、分解の途中でできるアセトアルデヒドを処理する酵素の働きが弱い人が一定の割合でいるとされ、少量で顔が赤くなる人はこのタイプに当たると言われます。
重要なのは、この速度が慣れや気合いで上がるものではないことです。濃いコーヒー、風呂、汗をかくこと。どれも酔いが早く抜けるという話が昔からありますが、分解そのものを速める根拠は乏しいとされています。眠気が飛んで醒めた気がするだけ、という説明が一般的です。
つまり調整できるのは、入れる量と入れる速さだけです。同じ量でも、三時間かけて飲むのと一時間で飲むのとでは血中濃度のピークがまったく違います。ピークが高いほど処理が追いつかず、翌朝に残りやすくなる。長い時間をかけて少しずつ飲むほうが体への負担が小さいと言われるのは、この理屈からです。
水を挟むことには二つの意味がある
飲む前の対策として最もよく挙がるのが水です。ただ、なぜ効くのかまで見ておくと使い方が変わります。一般に、意味は二つあるとされています。
一つは、アルコールに利尿作用があり、飲んだ量以上の水分が尿として出ていく点です。翌朝の頭痛や喉の渇きには、この脱水が関わっていると考えられています。海外のバーでチェイサーが添えられ、日本酒の席で和らぎ水が勧められてきたのは、同じ発想を習慣にしたものです。
もう一つは、単純にペースが落ちることです。水を一杯挟めば、その分だけ酒に手が伸びる回数が減ります。水割りやお湯割りが長く飲む酒として選ばれてきたのも、同じ効果を一杯の中で先に済ませているからです。割り方は焼酎の楽しみ方で触れました。
席では、最初に水も一緒にと伝えておく、途中で薄めにと頼む。それだけで挟めます。ドリンク一覧のソフトドリンクに切り替えてひと息つく飲み方もできます。
空腹で飲むと立ち上がりが急になる
空腹での飲酒が避けられるのは、胃に何もないとアルコールが小腸に届くまでが速く、吸収のスピードが上がるためです。同じ一杯でも、立ち上がりが急なほど血中濃度は高く跳ね上がります。
先に何を入れておくかについては、脂質やたんぱく質を含むものが胃に残りやすいとされ、チーズやナッツ、乳製品がよく挙げられます。スナックの卓に乾きものが置かれているのは、つまみとして手が止まらないからという面が大きいものの、結果として空腹のまま飲み進めるのを防いでもいます。ただし、これを食べれば酔わないという食品があるわけではありません。
一次会のあとに二軒目へ移る場合は、すでに食事が入っているので条件が違います。むしろ問題になるのは、席が変わって気分が切り替わり、ペースが戻ってしまうことです。二軒目の過ごし方は二軒目にスナックが選ばれる理由でも扱っています。
度数の高い酒は、自分で薄められる
蒸留酒は度数が高い分、同じ一杯でも入っているアルコールの量が違います。ただ、度数そのものより効いてくるのは総量とペースです。その点で焼酎やウイスキーには、濃さを自分で決められる利点があります。
水割り、お湯割り、ソーダ割り。割合を変えれば一杯あたりの度数は下がり、途中から水を足してもらうこともできます。ロックは氷が溶けて薄まりますが、最初の数口はストレートに近い濃さになるため、飲み始めが速いと立ち上がりは急になります。
逆に注意されるのが、甘いカクテルやリキュール類です。糖分と香りで度数が隠れやすく、飲みやすいからと同じペースで進めると、思ったより入っていたということが起こります。ショットのように一気に飲む形式も、短時間で血中濃度を上げます。種類を混ぜると悪酔いするという説は根拠が薄いとされますが、杯数を数えにくくなる分、量の把握は甘くなりやすいです。度数の目安はウイスキーの飲み方やビール・日本酒・梅酒にまとめています。
帰ってからと、翌朝にできること
帰宅後にまずできるのは水分をとることです。寝ている間も脱水は進むため、枕元に水を置く人は多いでしょう。経口補水液が勧められるのは、水分と一緒に電解質も摂れるからだと説明されます。
寝酒については、寝つきが良くなるように感じても睡眠の質は下がるとされ、夜中に目が覚めやすくなることが知られています。翌日に響かせたくないなら、最後の一杯を帰宅後に足さないほうがいいという話になります。
翌朝に症状が出てしまったときは、水分と休養が基本とされています。迎え酒は一時的に紛れるだけで体内のアルコールを増やすため勧められません。症状が強いときや長引くときは、自己判断せず医療機関に相談してください。ここに書いたのは一般に言われている考え方であり、体質や持病、服用中の薬によって適切な対応は変わります。
もう一つ、翌日をおだやかにする要素として席の選び方があります。時間を気にしながら飲む場所では、自分のペースを保つのが難しくなります。焦らず、水を挟み、自分の速さで飲めるかどうか。当店の会計の仕組みは料金・システムに明記しています。
なお、当店は喫煙目的店のため、20歳未満の方はご入店いただけません。
よくあるご質問
二日酔いを防ぐのに一番効くのは何ですか?
一般には、飲む総量とペースを抑えることが基本とされています。体がアルコールを分解する速度は変えられないため、水を挟んでペースを落とす、時間をかけて飲むといった方法が挙げられます。
濃いコーヒーや風呂で酔いは早く醒めますか?
一般に、分解そのものを速める根拠は乏しいとされています。眠気が飛んで醒めた気がするだけで、血中のアルコールが減るわけではないと説明されます。
チャンポン(種類を混ぜること)は悪酔いしますか?
種類を混ぜること自体が原因という説は根拠が薄いとされています。ただし杯数を数えにくくなるため、飲んだ量の把握が甘くなりやすい面はあります。
翌朝、二日酔いになったらどうすればよいですか?
一般には水分と休養が基本とされ、迎え酒は勧められません。症状が強いときや長引くときは、自己判断せず医療機関に相談してください。
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監修: スナック ジュゴン公開

